電話番号の変わらないエリアにオフィス移転する方法
オフィス移転をする場合、「今の電話番号と変更したくない」というご要望をよく聞きます。確かに会社のもっとも重要な連絡先である代表電話番号。その代表電話番号を変更せずに移転するにはどのようしたらよいのでしょうか?
オフィス移転しても、電話番号は変更したくない!
オフィスを移転した場合、電話回線も移設することになります。
ただ、物件探しにあたり「電話番号を変更したくないため、電話番号の変わらないエリアの物件を紹介してください」というご要望を伺うことがあります。
確かに会社のもっとも重要な連絡先である代表電話番号はなるべく変更したくありませんよね。
では、いったい、どの範囲までのエリアの物件であれば、電話番号を変えずに移転ができるのでしょうか?
電話番号は、どこまで同じ範囲?市町村?丁目?
電話番号が変更してしまうエリアと、電話番号が変更しないエリアは、住所表記つまり、市区町村/丁目と同一なのでしょうか?
答えはNOです。同一電話番号を利用できるか範囲かどうかは、NTTの管轄で決まります。
NTT収容局の管轄内であれば電話番号は変更しませんし、管轄が異なる地域への移転のときは電話番号を変更しなければなりません。
そのため、移転に伴い電話番号を変更したくない場合には、現在と同一の電話番号で引越しできる住所をNTTに確認するとよいでしょう。
下が、ダウンロードした東京都内の収容局カバーエリアの表っす。
たとえば、E列黄色のセル「九段別棟」って書いてあるところが同じ収容局のエリアなんっすよ。
「九段別棟」に該当する住所が同一電話番号で移転できる範囲っす。
結構 細かいんですねー。
あれ? 飯田橋4丁目は「九段別棟」と「牛込」の2つ(赤枠)がありますよー。
そうなんです、ココがわかりづらいところで、飯田橋4丁目の中でも収容局の管轄が変わることがあるんっす。
つまり飯田橋4丁目→飯田橋4丁目へ移転したときにも電話番号がかわっちゃうことがあるんっすよね。
こういう収容局がまたがっている地域は番地ごとに細かくきまっているんっす。
へー。そうなんですねー。
NTTのウェブサイトでもわからないところがあるので、NTTに電話で問い合わせするのが一番確実っす。
局番なしの「116」で問い合わせてみてください。
● 局番なしの「116」 受付時間:午前9時から午後5時まで 土日・祝日も営業 (年末年始を除きます)
● 携帯電話からの場合は「0120-116000」 ※東日本エリア限定
NTTへの移設申込は、移転先がきまったら「すぐ」!
移転先の物件が決まったら、「すぐに」NTTやプロバイダに連絡をしましょう。
これは、電話番号を変更するかしないかに関わらず、なるべく早く着手すべき項目です。
NTTの手続きには、申込から2~4週間、光ファイバーの移転手続きで申込から3~4週間の時間がかかります。思っているよりも時間がかかるため、ゆっくりしていると、引越し当日までに間に合わなくなってしまいます。
移転にともなう法務手続き関係の中で、なによりも早くNTTへの申請をしておくことをおすすめします。
平日に電話を停めないで移転したい!
電話の移設手続きはNTTの都合上、平日になることが一般的です。ただオフィスの場合、なるべく平日には電話を停めずに移動したいものですね。そんな裏技をご紹介します。
電話の移設手続きとは、現在使用しているビジネスフォンの主装置と電話機を現在のオフィスから移転先のオフィスへと移動し、開通手続きをとる、という作業になります。
電話機の移動中は、会社の電話が繋がらなくなります。
電話回線にISDN回線やアナログ回線を利用している場合、通常土日では電話の開通作業は行ってくれません。
つまり平日に電話が使えなくなり、業務がストップしてしまうケースがほとんどです。(引越日(土日)前日の金曜日に午後から電話の利用を停めるケースが一般的です。)
しかし、ISDNやアナログ回線を利用の場合でも、平日に電話を使いたいという要望に応える裏ワザがあります。
それは、「光ファイバーとセットで移設すること」です。光ファイバーとセットでの移設ならば土日でも作業が可能なのです。
これならば平日の業務を留めることなくスムーズに引越しができます。電話を移設する業者に一度確認をしてみましょう。
ところで、現在使用している主装置や電話機の移動はNTTが行ってくれるのでしょうか?
答えは、NTT収容局の管轄が「同じ」で、且つNTT製品であれば機械の移動もしてくれます。
ただし、NTTの管轄が「違う」場合や、NTTの自社製品でない場合には、機械の移動も開通作業も行ってはくれません。
その為、お客様自身で平日の業務時間中に電話の主装置を現在のオフィスから引越し先のオフィスまで運んだ…というケースを聞いたことがあります。
もしもNTTへの申し込み手続きから機械の取り外しや移動、開通の立ち会い手続きまでを一括で任せたい場合には、専門の業者をご紹介致しますのでお気軽にお問合せください。
どうしても電話番号をかえたくないなら、こんなサービスもあります
なるべく電話番号を変えずに移転したくても、物件が少ない現状の市場では、電話番号を変更してしまうオフィスビルが、最も希望条件にあてはまることがあります。そんな場合には、クラウドPBXを利用するという方法があります。
クラウド(型)PBXを利用すれば、東京都内であれば、どこへ移転しても同じ番号を利用しつづけることができます。
さらに、支店間を内線電話でつないだり、外出している担当者のスマートフォンにも内線でつなぐことができます。当然外出先から、代表電話を使って電話することも可能です。
クラウドPBXとは
従来、オフィス内に設置してあったPBX(電話交換機)を、インターネット上に用意した機能(サービス)です。インターネットの環境を用意することで内線・外線通話や転送などを行えます。
そもそも、PBXとは内線電話同士の接続や、加入者電話網やISDN回線などの公衆回線への接続を行う機器です。
また、施設内の電話機から外線への発信や外線から代表番号などへの着信を特定の電話機に転送したり、複数の外線電話番号をそれぞれ特定の電話機に対応付けて着信させるダイヤルインに対応しているものが多くあります。
さらにPBX同士を専用線などで接続すれば、広域の内線電話網が構築でき、拠点間通話を無料でつなぐことができます。
今回紹介するクラウドPBXは、物理的なPBXの筐体をなくし、クラウドからサービスとして電話交換機能を借りる形態にすることです。
そもそもPBXの機械が必要ないので、購入する必要も、設置工事をする必要もありません。
さらに、支店間を内線電話でつないだり、外出している担当者のスマートフォンにも内線でつなぐことができます。外出先から、代表電話を使って電話することも可能です。
クラウドPBXのメリット・デメリット
<メリット>
○移転しても番号が、変わらない
事務所移転の際、番号が変わらない。
設置工事が不要で、移転先に電話機を持参してインターネットにつなげば、利用が開始できます。
○拠点間の通話料を削減
インターネットがあれば利用可能できるため拠点全ての内線組みが可能です。
○スマートフォンがビジネスフォンに
アプリをインストールすれば、現在利用しているスマートフォンを内線端末として利用することができます。外出先からでも、代表電話で電話をすることが可能になります。さらにIP電話機や電話会議システムなど様々な端末で電話が可能です。
<デメリット>
×110番や119番などの一部特殊番号に電話が出来ません。
×通信状態によって音質がわるい
インターネット回線を利用するため、通信状態によっては音質が悪くなったり、電話ができなくなります。停電の場合もストップします。
×毎月固定費用がかかる
毎月定額コストがかかります。通話料の観点だけで考えるとメリットがでないこともあります。
拠点間の通話が多い、コールセンターがある、在宅ワーカーをつかって電話業務を行いたいなどという運用面の希望があれば、コスト削減につながります。
※クラウドPDXについてのサービス申込み、比較検討については他社ウェブサイトをご参照ください。
電話番号の変わらないエリアに移転する方法まとめ
電話番号の変わらないエリアに移転したい場合、市町村名とNTTの管轄エリアが異なるためご注意ください。
当社で物件探しをする場合は、あらかじめお伝えいただければ、こちらで対応エリアを調べて物件をご紹介いたします。
また現在は、クラウドPBXのように電話番号を変更しなくてよいサービスも出ているため、移転先となる対象ビルがNTTの管轄から外れる場合には、一度検討してみてもよいでしょう。
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